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予定は未定。

寄生虫館と理想的な休日

目黒寄生虫館に行ってきました。

GWに帰省中ではなく、寄生虫。(激寒)

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目黒寄生虫館は目黒区にある寄生虫専門の博物館。

意外と知名度の低いディープなスポット。

目黒寄生虫館は、医学博士 亀谷了(1909-2002)が私財を投じて1953年に創設した寄生虫学専門の私立博物館です。
館内には国内外から集められた約300点の標本及び関連資料を展示しています。
1階では「寄生虫の多様性」をテーマに様々な動物群に属する多様な寄生虫の姿を標本や動画等で紹介し、2階では「人体に関わる寄生虫」というテーマで、寄生虫のライフサイクルや人間に感染した場合の症状、日本の寄生虫学研究の歴史などについて解説しています。

また、当館では研究活動に加え、啓発活動や出版活動など様々な事業を行っています。

www.kiseichu.org

 

ちなみに目黒寄生虫館は地元では結構有名なデートスポットらしい。

何故。

寄生虫だけにチューしたいとか?(激寒)

 

まあ理由はともあれ、一緒にデートをする相手がいない僕は、残念ながら一人で行くしかない。

つまり今回の記事は、そんな目黒寄生虫館のレポとGW外出記録である。

少し閲覧注意の画像もあるので、耐性のない読者諸君は注意されたし。

 

 

10:00 JR目黒駅

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JR目黒駅を出ると、外は雲一つない晴天だった。

暦の上では、5月の初旬は既に初夏。

気温も25℃程とかなり暑く、春の終わりと夏の訪れを感じるような快晴だった。

 

目黒寄生虫博物館は、JR目黒駅西口から徒歩12分の距離。

一応バスも走っているが、わざわざ乗るほどの距離でもない。

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5/5は子供の日ということで、目黒通りには子連れの若い夫婦も多かった。

目黒で降りるのは初めてだったが、落ち着いていて良い街だと思った。

芸能人が目黒に住むのも納得。

 

目黒通りに沿ってしばらく歩くと、目黒川が見えてきた。

4月は桜の名所らしい。

残念ながら、5月はただの濁った川だった。

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目黒川を越えてしばらくすると、目的地の目黒寄生虫館が見えてきた。

10:10 目黒寄生虫館

目黒寄生虫館

この6階建てのビルの1,2階部分が目黒寄生虫館

博物館というにはかなり小規模で、内部は小さな駅の待合室程度の大きさしかない。

しかし入場料はなんと無料。貧乏学生にはありがたい話だ。

ロイコクロリディウムのポスター

寄生虫館は10:00開館だったが、内部にはすでに結構な数の入館者がいた。

GW中だからか、特にカップルやファミリーが多かった。流石は有名デートスポット。

特に今日は仲睦まじい男女が多く、寄生虫を見に来たのか、カップルを見に来たのかわからなくなりそうだった。

 

一階部分に入ると、「寄生虫の多様性」をテーマに、様々な種類の寄生虫がホルマリン漬けになって展示されていた。ここは特に海の寄生虫が多かった。

スペースの関係ですべてを写真に収めることはできなかったが、一部抜粋して紹介する。

概要

悲しい目

タイノエ

 

ヒモ

かの有名な芽殖孤虫の展示もあった。致死的な寄生虫は本当に怖い。

芽殖孤虫

一階の奥にはロイコクロリディウムの生態展示もあった。

 

ロイコクロリディウムはカタツムリの触角に寄生して、芋虫のように擬態する寄生虫だ。最終宿主は鳥であり、触角に寄生されたカタツムリは光を求めて上ったところで鳥に捕食される。まるで寄生虫に操られているようでなんとも恐ろしい話である。

そして見る者を不安にさせるような冒涜的なフォルムも相まって、ロイコクロリディウムは寄生虫界のスーパースターとして知られている。

 

 

しかし、僕が今日最も見たかった寄生虫はロイコクロリディウムではない。

このフタゴムシだった。

フタゴムシ

フタゴムシは一見すると蝶のように見える。しかし、これは実は二匹のフタゴムシがX字型に癒着した姿だ。

実はフタゴムシは雌雄同体。理論上は一人で生殖することも出来るのだが、実際に自家受精することはない。もう一対のパートナーに出会えなかったフタゴムシは、成長できずにそのまま死んでしまう。命懸けで運命の相手を探すのだ。

そして、フタゴムシは最初に出会った相手と終生交尾、すなわちお互いの生殖器を繋げてくっ付いてしまう。そして、一度くっ付いたらその相手と生涯一緒に過ごす。

2匹を無理に引きはがすと死んでしまうらしい。まさに純愛。

 

そして、このフタゴムシは鯉に寄生する。恋に寄生する。

なんともロマンチックな話だ。

さらに付け加えると、フタゴムシは鯉に寄生するとすぐに視力を失うそうだ。

その状態で運命の相手を探す。

まさに恋は盲目。どこまでもロマンチックな寄生虫だ。

 

僕がもしデートをするならば、目黒寄生虫館に来てこのフタゴムシの蘊蓄を語りたいと思った。最高にロマンチックだ。

もしかしたら目黒寄生虫館が有名デートスポットなのは、このフタゴムシのおかげなのかもしれない。

 

 

目黒寄生虫館の二階は「人体にかかわる寄生虫」がテーマになっている。

二階に上ってまず目に飛び込んできたのはこのサナダムシ。

長い

説明によると、3か月前にマスの刺身を食べた男性の肛門からひょっこり出てきたらしい。恐ろしい。人体ってこんなに長いものを収納できるのか。

ちなみにビルゲイツはここでサナダムシとツーショットを撮ったそうだ。

なぜ彼がおっさんの肛門から出てきたものとツーショットを撮りたかったのかは僕にはわからない。

 

 

ほかにも、陰嚢水腫に関する展示はとりわけ目を引いた。

あまりにもでかすぎる。

左に実写画像もあったが、無修正で貼っていいものかわからなかったためトリミングした。(若干はみ出ている)

でかい

 


そのほかにも、あの有名な日本住血吸虫に関する展示もあった。

日本住血吸虫

説明



日本住血吸虫のwikipediaは傑作なのでぜひ読んでみてほしい。

寄生虫の存在と甲府盆地の民謡がリンクするところはWikipedia屈指の名シーンだと思う。

ja.wikipedia.org

 

2階には、その他にも人間に関する寄生虫がホルマリン漬けでたくさん展示されていた。

 

細長い寄生虫を見ていたら、なんだが麺類が食べたくなってしまった。

時間も昼になってきたので、近くのロイホでパスタを食べることにした。

最後に心ばかりの寄付と、本物のミヤイリガイのストラップを買って目黒寄生虫館を後にした。(ミヤイリガイは日本住血吸虫の中間宿主)

お土産

 

11:30 昼食

寄生虫館を出ると目の前にロイホがあったので、そこで昼食をとることにした。

GW中だということもあり、既に店内はファミリーで混みあっていたが意外と直ぐに座ることができた。

ロイホ、高い

昼食はもちろんパスタにした。

パスタ

上にかかったチーズまで線虫みたいで少し面白かった。

味は価格相応だった。

12:10 適当に目黒散策

昼食をとった後は、適当に目黒を散歩した。

よく晴れた散歩日和だった。

目黒

 

昼下がりの街はとても落ち着いていて、良い雰囲気の街だなと思った。

 

少し歩くと謎の馬の銅像を発見した。

謎の馬

どうやら目黒競馬場の跡らしい。

僕は大阪杯で競馬を実質的に引退したので、もう馬券は買わない。

結局、ギャンブルは最後に負けるようにできているのだ。

 

昼の目黒を散歩していると、直射日光のせいでクラクラしてきた。

歩き疲れたので、もう帰ることにした。

13:17 大塚バッティングセンター

最寄りのJR大塚駅に着くと元気が出てきたので、バッティングセンターに行くことにした。

大塚バッティングセンターは都内にある数少ないバッティングセンターのうちの一つ。

僕の休日のお気に入りスポットでもある。(野球未経験)

バッティングセンター

しかしGWということもあり、中に入るとここもカップルとファミリーで溢れていた。

僕は110km/hのマシンでヒットを量産し、エンジョイ勢に格の違いを見せつけることに成功したが、ここまでカップルに囲まれるとさすがに居心地が悪かった。

結局一打席だけプレイしてすぐに立ち去った。むなしい。

13:42 BOOK・OFF 大塚駅前店

足早にバッティングセンターを立ち去った僕は、次に駅前のブックオフで中古本を漁ることにした。

ちなみにGW中は、アプリ会員全品20%offという太っ腹なキャンペーンをやっている。

穴場

大塚駅前店はそれほど大きな店舗でもないが、穴場なのでオススメのスポットである。

アフタヌーン

教養のコーナー

ここに立っていると、目の前のスピーカーからきんに君の「パワー」が三分間隔で流れてくる。

立ち読みしていたら頭がおかしくなりそうだった。

もっと静かなBGMにしてほしい。あるいはJazzとか。

 

今日は100円コーナーでこの本を発掘した。

天使の囀り

貴志祐介の傑作『天使の囀り』。なんと内容は寄生虫ネタ。

今日まさに目黒寄生虫館を見てきた自分にぴったりの小説。

貴志祐介は『新世界より』を読んだときに衝撃を受けた覚えがあるので、きっとこの本も面白いだろう。

 

帰り際、セット販売のコーナーに『宝石の国』1~11巻のセットが売られていることに気が付いた。

もともと20%オフだったが、GWなのでそこからさらに20%オフ。

安すぎる。

メルカリで買うと6000円以上することを考えると、超お得に買えた。超うれしい。

2200円
14:20 カラオケ歌広場 大塚店

ブックオフの後はカラオケに寄ることにした。

最近は忙しくてあまり来れていなかった。でもカラオケは結構好き。

しかし、ここもカップルでかなり混雑しており、しばらく待ってくださいとのこと。

待ち時間

10分ほど待ってようやく空いた。カラオケは一時間予約した。

そしてなぜか、一人なのに広すぎる部屋に案内された。

逆に落ち着かない。

広すぎ

こんな広い部屋に案内されたのは初めてだった。

とりあえず、部屋の隅っこのほうで歌うことにした。

ちなみに、僕はあまり歌が得意ではない。去年カラオケに来たときは70点代を連発していた。でも、最近になって少し上達してきたように感じる。

しかし最近のJPOPは難しくて歌えないから、必然的に選曲はこうなる。

名曲

年季を感じる選曲。

スピッツのチェリーなら原キーでそれなりに歌える。

チェリー

ほかにはボカロのシャルルも歌える。

でも知名度が低いのでTPOを踏まえて実際はあまり歌わない。

シャルル

久々のカラオケだったが、何故か上達していてよかった。

まあ個人的には上達のためではなく、ストレス発散として歌っているのであまり点数は気にしていない。

 

15:40 帰宅

カラオケでストレス発散をした後は、帰り道で酒を買ってから帰宅した。

シャワーを浴びて、今日買った小説と漫画を読んだ。

あとは酒を飲んで、ゆっくり寝落ちすれば最高の休日が完成する。

 

そして夜、スーパーの安い酒を飲みながら今日一日を振り返ってみた。

寄生虫館、バッティングセンター、ブックオフ、カラオケ。

いざ振り返ると、今日は理想的な休日だったと思う。

完璧と言ってもいい。

 

しかし世間はGWの真っ只中。

どこに行っても沢山のカップルとファミリーで溢れていた。

皆すごく幸せそうだった。

 

今日、僕が休日をエンジョイしたということは間違いない。

でもそういった人たちの笑顔を見ると、今日の自分の充実が本物なのか疑ってしまう。

でも僕は30年後の休日もこうやって、一人で街をブラブラしながら、バッティングをして本を読んで、酒を飲んで寝るんだろうなと思ってしまった。

まさに人生消化試合。GWなのに鬱。

どうやら、部屋で一人ジッとしているほうが孤独は感じないらしい。

やはりGWは出かけるべきではなかったのかもしれない。

 

 

しかし、今日出かけたからこそ得られた知識もある。

フタゴムシ、陰嚢水腫、50代男性の肛門から出てきた全長8.8mのサナダムシ。

どれも寄生虫館に行かなければ得られなかった知識だ。

そして、これは次に生かせる知識だ。

 

確かに今年のGWは若干の虚しさが残った。

でも来年のGWこそは理想的な休日になるように、今年から頑張ってみようと思った。

そしていつか、目黒寄生虫館でデートが出来たらいいなと思った。

 

その時はもちろんフタゴムシのロマンチックな話をした後に、一緒にパスタを食べに行きたい。

そして、一緒にバッティングセンターに行って、本を読んで、カラオケに行って一緒に笑いたい。

カスみたいなデートプランだけれど、それでも一緒に楽しめるような人がいたらいいなと思う。

そういった人と一緒に過ごせるのが、本当の意味での理想的な休日なのだと僕は思う。

 

来年こそは理想の休日を送りたい。

そのために、今年一年を全力で頑張っていこうと強く思った。

 

 

(関連記事・去年のGW)

glanz020.hatenablog.com