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予定は未定。

オフ会参加者0人の話

はじめに

syamu_gameのイラスト(AI)

皆さんは伝説の大物Youtuber 『Syamu_Game』 を知っているだろうか。

(ここでブラウザバックしようとした読者諸君はもう少しだけ読んでほしい。今回語るのはあくまで私のGWのエピソードだ。)

詳しくは知らずとも、

うぃいいいいいいいいいいい↑っす!
どうも、シャムで~す!

というユニークな彼の語録ならご存じの方も多いだろうと思う。

インターネット上に数々の伝説を残し、彗星の如く去っていったSyamu_Game

そんな彼を象徴するようなエピソードがある。

それが、今回のブログのテーマ『オフ会参加者0人』だ。

 

これは今日からちょうど8年前2014年8月11日

当時既に3000人近いチャンネル登録者数を抱えていた彼は、イオンモールりんくう泉南で突如オフ会を開催したのだ。

事前に参加を希望した視聴者は30名を超えていた。しかし、無情にもその大半が釣りであった。

大物Youtuberとしての自覚を持っていた彼は意気揚々と会場に臨むが、結果として2時間待っても参加者は誰一人来ることはなかった

 

この事件の背景には主に彼の杜撰な計画や、本人がオフ会に遅れるという痛恨のミスなど、様々な要因があると考えられるが、この事件がきっかけとなりSyamu_Game知名度が爆発的に上がったのもまた事実である。

 

彼の伝説の配信の全文書き起こしは以下のサイトにある。

興味のある方は読んでみてほしい。

fpsunknown.com

 

 

 

しかし、そんな彼の活躍も長くは続かなかった。

Syamu_Gameが表舞台から姿を消して今年でもう3年になる。

我々が待ち続けたとしても、彼が復帰することはもうないのだろう。

それでも私は彼の数々の伝説に敬意を表したい。

Syamu_Gameの伝説から8年。

今日私は長き沈黙を破ろうと思う。

『GW池袋オフ会 参加者0人事件』

今回語るのは、そんな私の初夏の思い出だ。

 

 

池袋オフ会参加者0人事件(前半)

すべての元凶

舞台は今年のGW。

当時は大学生活も始まったばかりで課題もほぼなく、私は正直暇を持て余していた。しかしそれと同時に、部屋に閉じこもったままでGWを終えてしまうことに対して危機感を抱いていた。当時の私は自分の中にそんな矛盾を抱え、その焦燥感からGW初日に始発で大学に行ってみたりと、取り敢えず何らかの行動を起こそうとしていたのだ。

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当然5時半に大学に来たところで、守衛さんしかいないどころかどの教室も空いていない。まだ辺りはクソ寒い中、仕方なく図書館の前の椅子に座って震えながら読書をしたことを今でも鮮明に覚えている。

ほかにも、当時は夜更かしにハマっていた。特にGW中には深夜の街を朝まで無意味に徘徊していた。途中から疲れて駅の前のベンチに座り、ラブホの入り口に消えていくカップルをずっと眺めていたのはいい思い出である。(虚しかった。)

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さて、私は結局このように無意味な行動を繰り返していたわけだが、GW後半になると私はようやく自分に不足しているものに気づき始めた。

それはすなわち、人との交流である。

人は一人では生きられない。常にボッチの私は、人との交流に飢えていたのだ。

自分の素直な欲求に気づけば、そこからは早かった。

「そうだ、オフ会開こう。」

私は即座にネットの某有名掲示板を開き、オフ会の計画を練り始めた。

 

ここから先の話は、このまとめサイトを見るのが早いかもしれない。

【黒歴史】なんjオフ会、大荒れしてしまう - なんJ

しかし、真実はこの事件の当事者しかわからない。

私はこのサイトを引用しつつ、あの時の真実を語ろうと思う。

 

初めは自分でオフ会を計画するつもりだった。しかし掲示板を見ると、なんとちょうどその日別の誰かが池袋でオフ会を開くことになっていたのだ。

すべての元凶

場所は池袋にある『喰喰』。バイキング形式の店で、値段もリーズナブル。

私はまさに渡りに船だと思った。ここなら近いし、今からでも十分間に合う。

出会いに飢えていた私はすぐに参加の旨を書き込み、11時から始まるオフ会に向け、池袋へ歩き出した。

 

 

Yの悲劇

池袋の喰喰には予定よりもすこし早く着いた。久々に訪れた池袋は、GW中ということもあり、多くの人で溢れかえっていた。

私はそんな人混みを通り抜け、人気のない路地にひっそりと聳え立つ商業ビルへと入っていった。

そう、すなわちここがオフ会の地『『焼肉バイキング 喰喰 池袋店』である。

喰喰



掲示板に書き込まれたオフ会の集合時刻は11:00だったが、実際の開店時刻自体は11:30だった。

少し早く着きすぎたかなと思いつつも、まだ店も開いていない。必然的に私はこの画像のようにビルの入り口で立って待たざるを得なかった。周囲を見渡すと、ぽつりぽつりとファミリーやカップルが通り過ぎる。どうやらオフ会の参加者はまだだれも来ていないようだ。しかしいくら人通りが少ないといってもここは池袋。通行人に見られながら、ビルの前で一人待っているというのはなかなか寂しいものであった。

 

そうこうしている間に30分が過ぎた。

時刻は集合時間の11:30。店も開店し客も続々と集まってきた。

しかしそんな中私は、相変わらずビルの前にただ一人で待ち続けていた。

周りの客は開店しても店内に入らない私を怪訝な目で見つめ、次々に入店していく。

おかしい。なぜ誰も来ないのだろう。

当時の私は純粋に疑問に思っていた。今思うと、この企画自体が釣りだったということは明らかだが、当時の私は本当にオフ会がしたいと思っていたのだ。

掲示板のスレッドには、誰も来ない中一人池袋で待ち続ける私を嘲笑するレスで溢れかえった。

しかしせっかくここまで歩いて来たのだ。もしかしたら、誰かが来てくれるかもしれない。そんな淡い願いを抱いて私は一人待ち続けるのであった。

 

そこからさらに1時間半が過ぎた。店の前でひたすら待ち続けた私は、さすがに営業の邪魔になると思い、集合場所を南池袋公園に変えた。

この頃には、掲示板では私への嘲笑も減っていた。今度は、GWに釣られて一人待ち続ける私への同情を含んだレスを増えてきたのだ。中には秋葉原なら飯を奢ってもいいという人も現れ、私は少しそちらに気持ちが傾きかけていた。

 

参加者は鳩しかいない

 

しかしそんな中、事件は起きた。

比較的安定していることで知られるこの某有名掲示板のサーバーが落ち、なんと誰もスレッドを見れなくなってしまったのだ。

さすがの私もこうなるとまったくお手上げだ。誰とも連絡を取れなくなってしまったことを悟った私は、とりあえず一旦帰宅することに決めた。

悲しみの帰路である。

帰り道に黒猫が私の前を横切った。私はこの自分の不運が逆に笑えてきてしまった。

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家に帰ると腹も空いていたから素うどんを食った。私は貴重なGWに何をやっているんだろう。本当なら今頃みんなで焼き肉を食べたはずなのに。私は自分の惨めさに一人泣いた。

この時食べた悲しみの素うどんの味は、今でも忘れることはできない。

むなしい

しかし本当にこのままオフ会0人で終わってしまっていいのだろうか。諦めが悪いのが私の唯一の長所だ。ここで諦めてしまったら、私はSyamu_Gameと同じではないか。

そんなのは絶対に許せない。もう一度だけ、あともう一度だけ挑戦してみよう。

泣きながらうどんを啜っている私の眼は、まだ死んではいなかった。

池袋オフ会参加者0人事件(後半)

うどんを食べ終えた頃には、掲示板も何とか復旧していた。オフ会0人に加えてサーバー落ちというあまりの不運の連発に、さすがのスレ民たちも私に対して同情気味だった。

そんな中、私は彼らに今日の夜、またオフ会に再チャレンジすることを告げた。

反応は様々であった。懲りない私を嘲る者。私のその根性に感嘆し応援する者。しかし私のこのレスに対して、参加の旨を伝えるリプライもいくつか返ってきた。

いける。

そう確信した私は、彼らにこう告げた。

サイゼは安い

 

 

サイゼリヤはオフ会に適していないと思うかもしれない。

しかし否、むしろサイゼリヤこそオフ会の場に相応しい。リーズナブル&スピーディー。サイゼはコスパの鬼なのだ。デートでサイゼに行くとブチぎれる層も一定数いるのも事実だが、そもそもサイゼを楽しめないような輩は碌な人間ではない。初対面の人だとしても、一緒にサイゼに行くだけでその本性を知ることができるのだ。

だから私は、オフ会の場をサイゼリヤに設定したのであった。

 

サイゼリヤ 池袋西口



さて、そうこうしているうちに時刻は18:00。私はSyamu_Gameと同じ過ちを繰り返さないように、十分時間に余裕をもってサイゼリヤ池袋店に向かった。

現地に着いたのは18:30であった。集合場所の店舗前を見渡すと、流石にまだだれも来ていないようだった。しかし、既に3人ほど参加希望者からメールをもらっていた。きっと彼らは来るはずだ。私はそう信じて、またただ一人待ち続けた。

 

そして時刻は18:47。ついにその時はやってきた。

なんと一人目の参加者が現れたのだ。

一人目



プライバシーもあるため参加者の情報は控える。しかしこの時私は、本当に嬉しく思ったのだ。ようやくオフ会0人という不名誉な称号を返還できる。私はSyamu_Gameに打ち勝ったのだ。

三人目



それから10分ほどでもう一人の参加者も合流した。これで合計三人。

サイゼリヤに入店するにはちょうどいい人数だろう。私は19:00になるのを待って、この三人でついにサイゼでオフ会を開催した。

サイゼ



3人でのオフ会はそれなりに盛り上がった。共通項は同じ掲示板を利用していることくらいしかなかったが、それでもその内輪ネタで笑いあったり、昼に池袋で待ちぼうけた件について話して爆笑されたり、楽しい時を過ごした。

そのころ掲示板では、私のオフ会スレは異様な盛り上がりを見せていた。おそらくみんなGWの後半を暇しているのだろう。午前中の件を知っているスレ民は、アクシデントを乗り越え、ようやく開けたオフ会を祝福し、スレはお祭り状態だった。

暫くすると、さらにオフ会に参加したいスレ民も現れ、結局サイゼを出た後に二次会を開く運びとなった。サイゼを出るとさらに1人が合流し、ここでメンバーは合計4人となった。

時刻も20:00を過ぎていたため、二次会の場所は酒を飲める場所にすることになった。

池袋で酒ときたらHUBだろう。

一応HUBを知らないキッズたちのために解説をしておくと、簡単に言えば英国風の飲み屋である。居酒屋やバーとは違いチャージ料はなく、飲む分だけ払えばよいのでリーズナブルに楽しめるのだ。

結局私たちは4人で二次会の会場HUB池袋西口店へと向かった。

四人目



GWということもあり、池袋のHUBはまずまず混んでいた。しかし、4人であればすぐ入場できた。それぞれ酒を注文し席に着くと、みんなでこの集いに乾杯した。

 

この出会いに乾杯



結局、これ以降も参加者はどんどん増え続けた。掲示板では祭りが続いていたため、興味を持った人たちもHUBまで来てくれたのだ。最終的には、オフ会のメンバーは10人ほどになった。やはり共通項は同じ掲示板を使っているということしかなかったが、それでもGWに酒を飲みながらみんなで笑いあうのは本当に楽しかった。

結局めっちゃ来た



22:00ほどになると、さすがにオフ会の人数が増えすぎたためか、そろそろ店を出る運びとなった。

しかし、この時刻で予約なしで10人が入れる店はなかなか見つからない。我々は店を出た後、夜の池袋西口を大人数でウロウロしていた。結局、その後コンビニで酒を買って、池袋西口公園で立ち飲みすることになった。

池袋西口は都内でも有数の繁華街というだけあって、夜でも活気があった。派手な化粧の若い子やホスト風の男。コンビニで酒を買って池袋西口公園に行くと、ベロベロに酔った二人組の女の子をチャラい男がナンパしていた。きっとこの後お持ち帰りされるのだろう。私には遠い世界の話だと思っていたが、実際に見てみると夜の繁華街もなかなか興味深いものであった。

 

公園での立ち飲みオフ会はめちゃくちゃ盛り上がった。この頃になるとみんな酒が回ってきて饒舌になる。私もかなり酔っていたが、今日はオフ会開いてよかったなと、さらに酒を飲みながら考えていた。

終電の時間も近くなると、オフ会もお開きの流れになった。このまま朝まで飲みたいが参加者の予定もあるから仕方がない。最後にみんなで一枚、足だけの写真を撮った。いかにも大学生といった写真だが、これはあくまで某掲示板のオフ会の写真である。

お別れ



 

最後に

こうして私のGWは最高の思い出を残して去っていった。

本当にオフ会を開いてよかったと思う。私は普段、一人で繁華街に飲みに行くような人間ではないが、それでもやはり、皆で飲んで笑いあうのは最高だと思った。

私はGWの初めに一人意味のない行動を繰り返していた。

しかし今思うと、それすらも必要なことだったのだ。

自分から行動を起こすことでしか、何かを変えることはできない。

そんな大切なことを学んだ、私の初夏であった。