2022/04/09
今日は時間に余裕があったから、前々から行ってみたいと思っていった『村上春樹ライブラリー』を見てきた。
ここではその感想をまとめる。
1.村上春樹ライブラリーについて
村上春樹ライブラリーは早稲田大学のキャンパス内に位置する国際文学館である。
内部では、主に村上春樹の作品に関連する書籍やレコード、資料集などが展示されている。
予約は以下の公式サイトからとれる。
日曜日はいつも埋まってるけど、平日とか土曜日は意外と前日予約でも行ける。
予約しなくても先着順でも入れるから、興味のある人は時間をつくって行ってみるといいかもしれない。
僕は村上春樹の作品が好きで、この文学館のことは前々から気になっていた。
それでも東京に引っ越してすぐは忙しくて時間が取れず、なかなか行けなかった。
そんな中で今週の土日は何の予定もなくまとまった時間が取れたので、思い切って行ってみることにした。
2.外観
今日の天気は快晴で、まさに文学館日和だった。
3日くらい前に降った冷たい雨を最後にして、最近の東京では春らしい暖かな日々が続いてる。
これから行く場所も「村上『春』樹ライブラリー」ということで、今日はいっそう春らしい日だなと思った。
村上春樹ライブラリーは、僕の最寄り駅の庚申塚駅から都電荒川線に乗って一本でいくことができた。
電車を乗り間違えて予約には遅れてしまったけど、中には問題なく入ることができた。
この独特のアーチは、有名な建築家の隈研吾氏によるものらしい。(知らない)
なんでも、この「トンネル」が村上春樹ワールドへの入り口だそうだ。
個人的にはあまり建造物の良し悪しはわからないが、なんとなくコンセプトはわかったような気がする。
2.内部
村上春樹ライブラリーは、入口のトンネルを抜けるとすぐに巨大な階段がある。
その両側の壁は本棚になっていて、そこに村上春樹関連の書籍が展示されている。
入場者はそれを自由に手に取って読むことができ、村上春樹ワールドを楽しむことができる。
展示されている本にはいろいろなものがあった。
ここでは特に印象に残っているものを紹介する。
展示のタイトルには、「世界を肯定する」 という強い言葉が使われていた。
この作品が世界を肯定しているというよりも、むしろ村上春樹は作品を執筆することによって世界を肯定することができるようになったのだと思うけど、少なくともこれがその始まりとなっていることは間違いない。
『風の歌を聴け』は、村上春樹が物語を書くことへの不安を語るところから始まる。
この本の冒頭、すなわち村上春樹の作家として最初の文は次のようなものだ。
完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。
完璧な文章が存在しないのに、なぜ人は文章を書こうとするのか。
村上春樹はこの本の中で、文章を書くことは「自己療養へのささやかな試み」としている。
つまり、ここから村上春樹の自己療養が始まったのであり、彼の原点がここにあるのだと思う。
展示物はほかにもいろいろあったけど、個人的に面白かった本はこの本だ。
この本は表紙に目を引かれてふと手に取ってみたものだ。
本の中は、欧州に暮らす仮装する民族の写真集になっていて、どれも初めて見るものばかりでとても興味深かった。
おそらく村上春樹はこういったものからインスピレーションを得て、自分の作品に落とし込んでいるのだろうと思う。
階段の前の壁は村上春樹の年譜になっていた。
そして階段を上り2階に到着すると、そこには羊男がいた。
羊男は、村上春樹作品の重要な登場人物だが、ネタバレを避けるためにここでは触れない。
でも、とりあえず写真が撮れてよかったと思う。
2階にはオーディオルームがあって、そこではレコードの音楽を聴きながら読書をすることができる。
とても雰囲気がよく、リラックスして読書をすることができた。
最後に、村上春樹ライブラリーの壁に書かれていた紹介文を貼っておく。
入館料は無料だから、気になった人は是非足を運んでみてほしい。
3.まとめ
今日は、念願の村上春樹ライブラリーに行くことができてよかった。
東京には何でもあるということを再認識できたし、これからもっと東京を探索してみたいと思った。
村上春樹ライブラリーまでは電車一本170円で行くことができるから、これからも時間があればまた行ってみたいと思う。